この記事の監修者

土地家屋調査士:寺岡 孝幸(てらおか たかゆき)
資格:土地家屋調査士(とちかおくちょうさし)、行政書士。
取扱い分野:登記簿謄本など不動産の表示に関する登記全般。

経歴:開業以来20年間、登記簿謄本に関する登記申請業務を行ってます。
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地目(ちもく)とは、土地の種類を示すもので、
法務局で登記される時に、
土地の現状から判断して、決められるものです。

ただ、地目を決める時には、
自由に決めることができるわけではなく、
不動産登記法で定められた23種類の地目から選択することになります。

逆に言えば、23種類の地目以外は、
認められていないということです。

では、その23種類の地目を挙げてみますと、
田、畑、宅地、山林、原野、墓地、公園、公衆用道路、水道用地、
鉄道用地、鉱泉地、池沼、塩田、牧場、境内地、運河用地、用悪水路、
学校用地、ため池、堤、井溝、保安林、雑種地、以上となります。

そして、法務局から取得する土地の登記簿謄本(登記事項証明書)には、
土地の地目欄がありますが、
上記の23種類の地目のどれかが記載されていることになるのです。

また、土地の地目を知る方法としましては、
登記簿謄本(現在では登記事項証明書)や、登記事項要約書、
インターネットから取得できる登記情報、のどれかを取得する方法があります。

そして、登記簿謄本でも、登記事項要約書でも、ネットからの登記情報でも、
土地の地目欄が必ずありますので、
その地目を確認することで、その土地の種類がわかるというわけです。

ただ、法務局で、地目が登記されてから現在まで、
時間がかなり経過している場合には、
その土地の現地の状態は、まったく違っていることもありえます。

どういうことかと言えば、その土地の地目を登記した時には、
その地目であったことはまず間違いないのですが、その後、
数年経過することで、現地の状態が変わっていることもありえるということです。

つまり、登記の地目というのは、
地目を登記した時には、その地目であったことは間違いないけれども、
現在も、その地目の状態のままかどうかはわからないということです。

もちろん、現在の現地の状態も、
登記の地目と同じであることが普通です。

ただ、稀に、登記の地目と、現地の地目が、
違っている土地もありうるのです。

そのため、登記簿謄本や登記事項要約書、ネットからの登記情報で、
登記上の地目を確認する時には、
過去にその地目だったことがある、という程度に思っておくと良いでしょう。

実際の土地の地目については、その時に現地を直接見てみないと、
正確にはわからないということです。

なお、地目については、1筆の土地について1つの地目ですので、
1筆の土地に、2つ以上の地目が登記されることはありません。

たとえば、1筆の土地の地目が、『宅地・畑』、のように、
2つ以上の地目が登記されていることはない、ということです。

そのため、土地の地目を決める時には、
土地を部分的に見るのではなく、
一筆の土地全体を見て、全体としての状況で判断することになります。

たとえ1筆の土地の一部分に、畑や山林と言える部分があったとしても、
建物が建っていて、建物の敷地の方が広いような場合には、
土地全体で判断して、その土地の地目は『宅地』となります。

ただ、固定資産税との兼ね合いもありますので、
宅地や雑種地以外の地目が、一筆の土地の中にほぼ均等にある場合には、
その土地を2筆に分筆して、地目を分けると良いでしょう。

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