この記事の監修者

土地家屋調査士:寺岡 孝幸(てらおか たかゆき)
資格:土地家屋調査士(とちかおくちょうさし)、行政書士。
取扱い分野:登記簿謄本など不動産の表示に関する登記全般。

経歴:開業以来20年間、登記簿謄本に関する登記申請業務を行ってます。
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不動産の評価(価値)を知る方法としては、
次の3つの方法があります。

1つは、国税庁で公開されている路線価格から、
不動産の評価(価値)を自分で計算する方法があります。

基本的には、(路線価格×土地の面積)÷0.8の単純計算で、
おおよその不動産の評価(価値)を知ることができます。

ただし、(路線価格×土地の面積)÷0.8の計算だけでは、
土地の形状や間口の広さなどが考慮されていないため、
おおよその不動産の評価(価値)ということには注意が必要です。

もし、公開されている路線価格から、
ある程度正確な不動産の評価(価値)を計算するためには、
路線価による土地評価の実務 (平成29年8月改訂)』がわかりやすくて参考になります。

ただ、路線価格から不動産の評価(価値)を自分で計算するには、
少しハードルが高い作業と言えます。

そのため、不動産の評価(価値)を手軽に知るための方法として、
約60秒のカンタン入力!ノムコムで無料査定
などのサイトで無料査定をしてもらう方法もあります。

これらの無料査定では、自分で不動産の評価を計算する必要がなく、
無料で利用できますので、
最も簡単に不動産の評価(価値)を知る方法と言えます。

また、不動産の評価(価値)を知るもう1つの方法としましては、
不動産のある市区町村の役所から、
不動産の評価証明書という書面を発行してもらう方法があります。

不動産の評価証明書には、
市区町村が判断した不動産の評価額が記載されているからです。

ただ、手元に固定資産税の納税通知書があるようでしたら、
納税通知書にも、評価証明書と同じく、
市区町村が判断した不動産の評価額が記載されています。

いずれにしましても、市区町村が判断した不動産の評価額は、
実際の評価(価値)の0.7の割合となり、
細かい補正計算もされた評価額のため、割安の評価となっています。

そのため、不動産の実際の評価(価値)を知るには、
評価証明書又は固定資産税の納税通知書に記載された評価額に÷0.7で計算して、
補正率を市区町村に確認して、割り戻し計算をする必要があるのです。

ちなみに、不動産の所有者本人、または、不動産の所有者の相続人でしたら、
評価証明書の取得のための必要書類を役所に提出すれば、
不動産の評価証明を取得することができます。

ただ、まったく関係の無い人(他人)名義の不動産については、
市区町村の役所から、評価証明書を発行してもらうことはできません。

また、不動産の評価証明書を取得する時には、
名寄帳という書面も一緒に取得すれば、
その市区町村内にあるその人名義のすべての不動産を知ることができます。

名寄帳とは、ある人が所有している不動産が、
一覧形式で表示されるものですが、
あくまで、1つの市町村内で所有している不動産に限る点には注意が必要です。

名寄帳の発行手数料は、通常無料か、
または、300円程度ですので、
評価証明書を取得する時に一緒に取得すると良いです。